これは、手稲山のふもとにある、墓地のすぐそばの公園です。
ブランコや滑り台の他に、森の中を散策できるようになっており
これは公園内の散策路の入り口の写真です。
森の中は、かなり広く、高い木が生い茂っているので
昼間でも緑のベールにつつまれたような不思議な空間です。
たまたまお墓参りに行ったときに、寄ってみてわかったのですが
よーくよーく思い出すと、ここは私が子供のころは草がおいしげる空き地で
奥のほうには木がおおいかぶさり、水草がたくさんはえている
ちょっと不気味な沼がありました。
その沼は今も同じ場所にあり、ちゃんと木で囲われて
きれいな睡蓮が咲いていました。
子供のころ、この近くに父の実家があり、夏休みに遊びに来た時には
生き物好きの兄は、必ず虫あみ+虫カゴをもってきて
沼におおいかぶさってる木に登って、トンボをとったり
裸足になって沼に入り、おたまじゃくしをとっていました。
そして、その頃のこの付近は、道には街灯も少なく
家はポツンポツンと建ってるだけで、お墓以外にあるものは
閉鎖された古いホテルだけ。
子供にとっては、とても怖い場所でした。
それでも、たまに来る分には特に問題なかったのですが
小学校三年生のころ、1月の寒い時期に、一ケ月だけ父の実家に
家族で移り住むことになりました。
手稲駅そばにある小学校から、歩いて帰らなければならないのですが
夕方になると、街灯のない山道はすでに薄暗く、一人でお墓の前をとおり
雪がつもった山と、古いホテルの廃墟を横目で見ながら歩くのですが
当時はとても長い道のりに感じ。
誰か知らないおじさんでも、おばさんでも通らないかな・・・と思っても
そもそも住んでる人が少ないので、願いは叶わず。
冬のシーンとした静けさの中で聞こえる、小さな音にもビクビクし
怖さをまぎらわすために歌いながら、やっと家の近くまで来て
玄関先に立ってる母や弟の姿を見た時には、ホっとしたものでした。
そんな思い出がある、私にとってはちょっと怖いこの場所。
今では、古いホテルなど跡形もなく、道路は舗装され
道には街灯や自動販売の明かりがともり、山の上のほうまで
新しい家が立ち並んでいる、どこにでもありそうな町並みです。
公園の中にある入口から、散策路に入ってみましたが
ここが子供の頃怖かった場所だと思うと、なんとなくこれ以上
進みたくない気持ちになり、すぐにもどってきました。
今はもう、昔の名残などほとんどないのですが、私にとっては
ここはわきあがる恐怖心を懸命になだめながら
一人歩いて帰った時のあの時の怖さを
どこか思い出させる何かが、まだあるようです。
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